消費税10%での住宅ローン控除期間延長はどれ位得なのか?

消費税は土地には課税されませんが、建物には課税されます。そして、消費税が8%から10%に引き上げられた為、建物のみの課税とはいえ物件購入には大きな負担になりました。

例えば、建物価格が1800万円の場合

1800万円×8%=144万円が消費税だったのが、1800万円×10%=180万円になります。その差は、36万円の負担増になるのです。

もちろん、増税前に、このような負担を無くすために、住宅を購入してしまおうといった動きが出てきました。

それが世間的に言う『駆け込み需要』です。

前倒しに購入する人が増えれば、当然増税後は、住宅の購入者が減ってきます。

そこで、政府は増税後の景気冷え込み対策として以下の4つの支援策を出してきました。

  1. 住宅ローン控除の控除期間3年延長
  2. すまい給付金の所得制限の引き上げ
  3. 次世代住宅ポイント制度導入
    (令和2年3月31日で終了しました。※例外あり)
  4. 住宅取得等資金贈与の非課税枠引き上げ
    (令和2年4月1日以降非課税枠2500万円⇒1000万円になりました。)

要は、『増税後に住宅を購入しても費用の負担増にはなりませんよ。』という政策を実行したのです。

今回は、政府の増税対策として出された政策の内、住宅ローンの控除期間延長について、私たちにどのようにメリットがあるのかについて説明していきます。

住宅ローン期間延長の意図

増税

そもそも住宅ローン控除とは、住宅の購入や新築、リフォームを返済期間が10年以上の住宅ローンを利用した場合、最長10年の間、年末の住宅ローン残高の1%が支払っている所得税から還付されるという素敵なシステムになります。所得税だけでは還付しきれなかった控除額は、翌年度の住民税からも控除されます。

適用要件としては、

    1. 自分が居住するための住宅の購入であること(投資用物件や別荘などは対象外)
    2. 床面積の合計が50平方メートル以上であり、その2分の1以上が自分の居住部分であること(マンションの場合は、階段や通路など共用部分は含めず、登記簿上の専有部分の床面積で判断)
    3. 新築した日または購入した日から6カ月以内に居住しており、引き続きその年(住宅ローン控除を受けようと思っている年)の12月31日までに居住していること
    4. 住宅ローン控除を受けようと思っている年の収入が3000万円以下であること
    5. 住宅ローンの借入期間が10年以上であること
    6. 住宅ローンの借入先が勤務先である場合、その利率は0.2%以上であること
    7. 居住した年の前後各2年間(合計5年間)に、もと住んでいた家を売るなどして「3000万円の特別控除」や「10年超保有の税率の軽減」などの他の税金の優遇措置を受けていないこと

参照:国税庁ホームページより

年末のローン残高が1800万円だったら、1%の18万円の所得税・住民税が戻ってくるということになります。それが10年間利用できるわけですからうれしい限りです。

現在の金融機関の金利は、超低金利時代になっている為、資金に余裕がある人でも、あえて住宅ローンを利用して、ローン控除を利用した上で、控除期間が終わった後、繰り上げ返済をされる人もいらっしゃいます。

消費税10%時の住宅ローン控除期間延長の考え方

住宅ローン控除延長の考え方

令和元年10月1日~令和2年12月31日までに、住宅の購入、新築、リフォームをして、入居をした人は、住宅ローンの控除期間が3年間延長されて、最長が13年になりました。消費税が10%になったことに対する住宅需要の冷え込み対策です。

控除期間が11年以降は計算方法が変わる

控除期間が11年目から13年目の3年間は、下記の2つの条件の内どちらか小さい額になります。

  1. 年末ローン残高の1%
  2. 建物購入価格の2%÷3

(1と2の要件の内小さい額が控除の額)

1の要件は、控除期間1年目から10年目と同じ条件なので分かりやすいのですが、2の要件については、建物の消費税が8%から10%に引き上げられた差である2%分を11年目から13年目の3年間で控除するという意味です。

消費税の負担分は、期間延長の控除分で還付されるので10%になったからといって負担が多くなるわけではないという意図があるようです。

すまい給付金の給付額及び給付対象にも恩恵が。

お金

すまい給付金は、住宅ローン控除の恩恵を受けきれない時の補助的な存在として制度化しました。

例えば、所得税・住民税を年間30万円払われている人が、年末のローン残高が4000万円あったとします。

住宅ローン控除の控除枠は、1%の40万円あるのですが、所得税・住民税の合算額は30万円で10万円控除を受けきれません。

そのような場合の対策として確立されたのがすまい給付金になります。ですので、年収の低い人ほど住まい拾付近の恩恵は受けられ、逆に年収の高い人は対象から外れてしまうということになるのです。

但し、これまでは年収510万円以下でないと住まい給付金はもらえませんでしたが、増税後は775万円以下であれば貰えるようになりました。もらえる人の範囲が拡張された訳ですね。

さらに、貰える額も増税前は最大で30万円だったのが50万円に増えています。

最後に

住宅ローン計画

増税後に住宅を購入するメリットが出てきたのではないでしょうか。

住宅ローン控除期間延長だけでなく、すまい給付金の対象者の拡張及び貰える額の増額、贈与税の非課税枠も増税前に比べて拡大されてます。

また、低金利時代ということもあり「住宅ローン控除を利用することで、支払った住宅ローンの利息以上の税金の節約にもつながることもある」ということで、あえて住宅ローンを組まれる人もいます。 

以上の内容を考えてみて、年末のローン残高とローン控除を申告した場合に戻ってくる額についてもしっかりと確認した上で、うまく利用していくようにしましょう。